過去ログ - 国王「さあ勇者よ!いざ、旅立t「で、伝令!魔王が攻めてきました!!」
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886: ◆cJ/Se2MNFnrs[saga]
2017/07/09(日) 00:09:43.60 ID:UTveHGea0

炎獣《やっと》

炎獣《やっとだったなぁ。魔王の涙を見て、それが嬉しく思えたんだ》

炎獣《魔人を倒したことだって嬉しかったはずなのに》

炎獣《なんだかそんなのは、どこかへ行ってしまっていて、別の気持ちが俺の中に沸き上がっていた》

炎獣《自分のために泣いてくれる誰かがいる。――それが、自分の居場所ってことなんだって》

炎獣《暗闇の中で伸ばした手が、自分の身体を支える壁をようやく見つけた時みたいに》

炎獣《実感となって"それ"は俺の中に入り込んできた》

炎獣《魔王はずっと俺の友達でいてくれた。いつも一緒に笑ってくれて、魔人と戦った時はいつも俺の代わりに泣いてくれた》

炎獣《そんな欠片のひとつひとつが、どこか壊れていた俺の心の内側を、この時ようやく満たしたんだ》

炎獣《だから、悲しかったよ。折角手に入れた気がしたのに、もう、別れなくちゃいけなかったから》

炎獣《死んでもいいって思いながら戦ってたこと………初めて後悔した》

炎獣《もう一回だけ、魔王の顔が見たいと思った》

炎獣《そうして、何とか薄目を開いた俺の視界の中に》

炎獣《お師匠にひれ伏す魔王がいた》






冥王「…」

魔王「………お師匠様」



魔王「お願いです。炎獣を助けてください」




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