過去ログ - 月が綺麗な夜だから
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2:名無しNIPPER
2016/10/16(日) 01:34:33.26 ID:979EFiWNO
ふと、窓の外を見ると月が輝いていた。

暗闇に落ちた部屋の中でも、テレビをさっきまで眺めていたもんだから目は暗闇に慣れているとは言いがたいのだけれど、それでも月がやけに大きく、輝いて見えた。

スーパームーンだなんて言葉をたまに見かけはするけれど、ここ数日はそんな単語を目にした覚えはなかったから、あれ。今日スーパームーンなんだっけ、と思ったけれど、Googleなんかで調べる気にもならなくて、なんとなくそんな綺麗な月を眺め続けていた。

少し眺めているうちに、テレビの光と音がなんだか煩わしくなってきたもんだからスイッチを切ったんだけど、喧騒から一転、沈黙に包まれた部屋の中は夜に沈むようだった。

だんだんと目が暗闇に慣れるにつれて、月が輝きを増していった。
周りの星も少しずつ数を増やしていったけれど、さして多くなりはしなかった。

この辺りは都会と田舎の中途半端さを濃縮したような場所だから、仕方ない。

窓の外を眺めながら、星が見えないぶん月の輝きがより一層映えるように思えた。

月が明るいと、それのおかげで恒星たちの光は見えにくくなるのだけれど、それはもしかすると星たちが月のためにステージを用意しているのかもしれない。

月が、太陽のスポットライトに照らされている様が実にそれらしい。


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