9:名無しNIPPER
2016/10/16(日) 02:20:03.70 ID:979EFiWNO
「これからわたしたちは幾星霜を重ねていくんだろうけれど、重ねれば重ねるだけ"過去"に思いが残っちゃって、戻りたい時間がどんどん増えてって、"現在"が加速していく」
ココアを一口飲んで、彼女はさらに一言を添えた。
「それってなんだか理不尽だよね」
ぼくは半分ほど飲みきったコーヒーを一口飲みながら彼女の話に耳を傾ける。
「もっと甘くなればいいのになぁ」
ぼくがそういうと、彼女はふふっ、と笑って続けた。
「そうだね。もっとみんなみんな、甘くなればいいのに」
「たとえば、このコーヒーとかね」
こうして、ぼくらの夜は加速していく。
加速していく。
これは、そんな深夜の話。
毒にも薬にもならないような、深夜の話。
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