16:名無しNIPPER[sage]
2016/10/19(水) 01:35:52.64 ID:QB1AagmFO
海未は少し気になっていたことを思い出した。
「さっきは、楽譜なしで弾いてたんですか?」
「さっき、って海未が来たとき?」
「はい」
「そうね。何回も弾いたら覚えるわ」
あれだけ複雑に指を動かしてるのでさえ人知を超越しているとしか思えないのに。
海未は表情豊かに、指を自由自在に動かしてピアノを弾く真姫の姿を思い出す。
「……真姫の演奏を見てると、やっぱり羨ましいっておもいます。ピアノが弾けたら楽しいんだろうなって」
「そう?そうかしら」
真姫はマドレーヌを一つ食べ、ティーカップに口をつけていたが、何か思い出したかのようにそれをゆっくりソーサーに置くと、ソファから腰を上げピアノのそばまで近づいた。
「海未」
そう言うと、背もたれのあるピアノの椅子を引く。
「はい、ここ。座って」
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