17: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/10/19(水) 18:37:35.77 ID:O4qi00qi0
「あなたも世界レベルになりなさい! 小難しいことなんて考えないで、力で押し通すぐらいの気概を持つのよ!」
ラーメン屋を出て、駅に向かう道すがら、ヘレンさんは突然力説しだした。考えた結果、ぼくとは真逆の結論にたどり着いたらしい。
「私はあなたが持ってきた仕事なら、なんでも完璧にこなすわ! だからあなたはもっと気楽にいきなさい」
なんて、ちょっと心配そうに言うものだから、ぼくはおかしくなって吹き出した。余計なことを考えているのはどっちだろう。
「いいんですよ、ぼくは個人レベルで。ヘレンさんのことだけ考えているんです。それはぼくのためでもあります」
そう、目的は一緒なのだ。ヘレンさんを世界に送り出す。
「残念ながら、この業界は利権とコネで回ってます。実力だけはでは上がれないのです。だから、色々考える必要があります。……もちろんバラエティにも出ますよ。どこから機会が舞い込んでくるのかはわかりませんから」
ただ、過剰なコメディ色をつけるとアーティストから倦厭される場合もある。バランスが重要なのだ。
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