過去ログ - 吉岡「サザエさんみてーな髪型の高校生に携帯電話パクられて10億の取引パーになった」
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名無しNIPPER
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2016/10/20(木) 20:31:54.28 ID:9w8SWOc1o
再就職先を探すも、この年齢で、しかも前職を懲戒解雇されているので、そう簡単には見つからない。
面接させてくれるところすら少ない。
以下略
7
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/10/20(木) 20:33:58.06 ID:9w8SWOc1o
二人組の高校生が歩いてきた。
体格がよく、肩で風を切って歩く、いかにも不良といったコンビである。
万が一にも絡まれてはかなわないと、私は目をそむけようとする。
以下略
8
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/10/20(木) 20:36:33.66 ID:9w8SWOc1o
相手は二人、眼光は鋭く、体も大きい。
取っ組み合いの喧嘩などしたこともない私なんかが太刀打ちできる相手ではないことは明白だった。
だが、この時の私はそんな計算をするどころではなかった。
以下略
9
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/10/20(木) 20:38:46.54 ID:9w8SWOc1o
私は携帯電話を盗んだ方の高校生に掴みかかり、怒鳴りつけた。
「お前っ……お前のせいでッ! この吉岡はッ! お前のせいッ! おまっ……お前ェッ!」
以下略
10
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/10/20(木) 20:41:04.70 ID:9w8SWOc1o
左頬に強い衝撃が走った。
グーで殴られたのだ。
口の中が切れたのか、私の舌は血の味を感じ取った。嫌な味であった。
以下略
11
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/10/20(木) 20:42:30.52 ID:9w8SWOc1o
「行こうぜ、仗助ッ!」
「お、おう」
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12
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/10/20(木) 20:44:48.12 ID:9w8SWOc1o
二人組が立ち去ってから、どれくらい時間が経っただろうか。
この時、私が抱いたのは彼らに対する怒りではなく、自分への情けなさだった。
以下略
13
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/10/20(木) 20:46:37.20 ID:9w8SWOc1o
近くにあった雑木林に入った私は、首を吊ることにした。
ポケットの中にあった就職活動に使っていたネクタイ、首を吊るのにはちょうどいい。
私は適当な太い枝を見つけ、ネクタイを固く結びつけ輪を作ると、その中に首を入れた。
以下略
14
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/10/20(木) 20:47:54.23 ID:9w8SWOc1o
しかし、私は死ななかった。
「うう……」
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15
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/10/20(木) 20:50:41.77 ID:9w8SWOc1o
「おっさんの様子が尋常じゃあなかったからよォ〜、
やっぱり気になって引き返して後をつけてたんだが、正解だったぜ!」
以下略
16
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/10/20(木) 20:52:54.09 ID:9w8SWOc1o
「なんで、私を助けてくれたんだ……?」
「なんでっていわれても……説明しようがねぇーっスよ。
強いていや、誰かが死のうとしてるのを見過ごしたら後味悪くなるからってとこっスかね〜」
以下略
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