16: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/21(金) 06:33:11.52 ID:KNNRsk+y0
「きっと近所の人が趣味でやってるとか、そういった隠れ家的なお店なんですよ」
「……だから大丈夫だって言うんですか?」
「そう考えれば、安心……しません?」
「全然!」
プロデューサーが、大きくキッパリと首を振って否定する。
すると楓も彼に負けじと数を数えるように左手の親指を折りたたみながら、
「……宿に戻るには、この道を通る必要があります」と静かな調子で切り出した。
「道の先には、怪しいけれど営業している屋台が一軒。
どうやら私がお酒を飲みたいあまりに見ている、夢や幻でもなさそうです」
右手の指を使って、今度は左手の人差し指を折りたたむ。
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