25: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/23(日) 08:54:19.44 ID:uhMwzG8T0
「じゃああの写ってる人影は? 何人かいるようなのに、話し声すら聞こえない」
「それは皆、食事に夢中なんですよ。それこそ、お喋りする間も無いくらいに」
「だから食べ物の匂いはしないんですって」
「なら、お酒ですね。美味しいお酒は、飲むと言葉を盗んで行くものですから」
しれっと答える楓に、今度はプロデューサーが眉をしかめる番だった。
……本当にこの人は、ああ言えばこう言う。
彼女には、未知なる物に対する恐怖というものが無いのだろうか?
きっとこんな人が美味しいお酒が飲めるなら、怖さも忘れてお化けとだって平気でお酌を交わすんだ。
「それで、お話は終わりですか?」
「本当に……楓さんはどんな時でも平然としてますよね」
「そうでしょうか?」
「そうですよ。危ない目に遭うかもしれないとか、これっぽっちでも考えたりしないんですか」
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