35: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/23(日) 09:12:58.17 ID:uhMwzG8T0
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「じゃあ、お団子を二人分」
「あんよ」
楓が二本の指を立てて注文すると、老人がカウンターの下から追加でもう一枚、団子の乗った皿を取り出した。
それを先に出していた団子と一緒に、プロデューサーと楓の前にそれぞれ差し出す。
「蜜んは?」
老人が、甕に杓子を入れながら聞いた。
「甘いのは、大丈夫ですか?」
「別に、嫌いじゃありませんよ」
楓に尋ねられて、プロデューサーが答える。
「んじゃ、蜜んねェ」と、老人が杓子にすくったトロリとした黒蜜を、
二人の皿に並んだ白玉の串に満遍なくかけていく。
丸い大きなアルミ皿の上に、黒蜜によって黒く染まった白玉の串が二本と、
こちらは蜜をかけられなかった二個の大きなヨモギ餅が並ぶ。
「それでは」と楓が呟いて、四つの小さな白玉が刺さった串を、黒蜜で出来た水たまりの中から取り上げた。
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