過去ログ - 高垣楓「夢と現を、月見で一杯」
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51: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/24(月) 00:17:09.14 ID:s0PoLOR90
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 ――……どれくらいの時間が、経ったのか。

 プロデューサーは自分の肩を揺すられて……ゆっくりとその目を開けた。

「ああ、良かった」

 目の前に、心配そうな表情の楓がいた。次に自分の頭が、何か硬い物の上にあるのが分かった。

 ガンガンと痛む、もやのかかった意識を無理やり叩き起こしながら、プロデューサーがカウンターの上から体を起こす。

「もう、私に気をつけろと言っておいて……自分の方が先に、酔いつぶれちゃうんですから」

 困ったものですといった顔をして、楓がカウンターの上にあったおしぼりと、水の入ったコップを差し出す。

「あ、ああ……すみません」

 だが次の瞬間、彼女からおしぼりを受け取りながら、プロデューサーは言葉を失った。


「どうかしましたか? お客さん」

 プロデューサーの目の前に立つ、店主が不思議そうな顔で彼を見る。

「あ、あの……」

 口ごもりながらキョロキョロと周りを見回して、プロデューサーはごくりと唾を飲みこんだ。


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