13: ◆HACkWQpQbk[saga]
2016/10/22(土) 15:20:20.12 ID:1dmR7XxL0
そのうち船が港につき、桟橋との間に歩み板が掛かった。
娯楽のない船の中に飽き飽きしていた私は一刻も早く陸に上がりたかったが、父がそれを押し止めた。
見れば歩み板を非常な速力で駆け上がるもの凄い奴がある。
赤いドレスに身を包み、バラの簪をした黒髪のおかっぱ娘である。それも肌や髪の健康状態から察するにいい身分の令嬢と見た。
おかっぱは船に乗り込むなり入口の前にいる我が父に向っておじさん、邪魔よと怒鳴りつけた。
父が驚いて後ずさると足回りのよくないドレスでありながらやはりすばらしい駆け足で奥の部屋へと消えた。
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