34: ◆HACkWQpQbk[saga]
2016/10/22(土) 16:59:22.39 ID:1dmR7XxL0
聞けば彼女らは主人の風邪を治す薬を取りにこの村に来たらしい。
それもさっさと買って帰るはずだったのが、それを売る商人がしばらく見えないので足止めを食っているという。すこぶる暇そうで気の毒だ。
可哀想なので相手をしようかと思っていると、階下で私を呼ぶ声がする。
父に呼ばれてみれば私は少し出かけるから家でおとなしくしていなさいとの事だった。
いってらっしゃいと見送って階段に足をかけると、挙動不審にあたりを見渡す父の姿が窓から窺えた。
人に知られたくない事情でもあるのだろうか、いやいや父に限ってそんなことは、とは思いつつ、足は勝手に玄関の敷居を跨いでいた。
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