過去ログ - 理樹「次に目を開けると深夜を徘徊する老人となっていた」
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名無しNIPPER
[saga]
2016/11/03(木) 23:54:08.84 ID:LHqQA6bo0
朝
理樹部屋
理樹(朝起きると天井が見えた。この2年間で初めての事だった)
理樹「はぁ………」
理樹(ため息と共に昨日のいろんな記憶が呼び覚まされた。まるで昨日の夢を思い出すかのように)
ガチャッ
恭介「やあやあ、爺ちゃんの寝てる所なんて初めて見たぜ。いっつも俺が起きる時には既に散歩に行ったりしてるからな」
理樹「中身は若いままってことだね」
恭介「案外下手に意識を朦朧とさせるよりもそのままボケててくれたほうが色々と世話する手間も省けるな。……さて、これからどうする?」
理樹「そうだな……実際、僕が未だにここを100%現実と思えないのはまだ一度もこの目で高校生の頃との接点を見つけられてないからだ。つまり、高校の頃の面影……思い出のかけらを見つけられたなら、その時こそ僕は……」
恭介「認めるのか?」
理樹「悔しいけどね」
理樹(もちろんだからと言ってここが虚構世界じゃないという証拠にはならない。だが、他にどうしろというんだ?僅かなものにでもすがらなければ今はまともでいられてもそのうち周りのものが全て信じられなくなって本当に狂ってしまうかもしれない)
恭介「じゃあそういう時は爺ちゃん所縁の土地に行くほうがいいな。昔の実家はどこだ?」
理樹「いや、あの叔父さんは高校の頃には既に引っ越していたし今行っても他人の家だ、もう思い出はない」
恭介「じゃあどこへ?」
理樹「学校に行こう」
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