過去ログ - 【ペルソナ5 奥村春SS】春のまにまに
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50:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/29(土) 23:20:07.40 ID:sIrnBUYZo
 人のいない屋根裏部屋を見渡すと、さっきまで私もいた同じ場所のはずなのに、お昼とはまったく違う印象を抱いた。ここにあったみんなの優しさとあの喧騒は消え、微かな残り香のみを漂わせている。

 誰に話しても信じてもらえないような縁で繋がった私たちも、彼が地元に戻ってしまったように、いずれみんな別々の道を歩み始める。この春からは私とマコちゃんも大学生だから、こうして集まれる機会も徐々に少なくなっていくのだろう。

 一瞬だけそんな感傷に浸り、目線を下に落とした。すぐそこに彼の脚が見えた。

「おかえり、春」

 彼はそう言いながら私を抱き締めた。

「え、えっと、ただいま?」

 私の身体は私より頭一つ分背の高い年下の彼の思いのまま、腕の中にすっぽりおさまった。


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