22:名無しNIPPER[saga]
2016/10/27(木) 06:47:48.57 ID:6q7NDdzw0
ほどなくして346カフェにたどり着いた私たちは、店員さんに案内されてオープンテラスのテーブル席の一角に座った。
木目調のウッドテーブルを挟んだあたしの真向かいに悠貴ちゃんが腰かけて、
「私、ここ来るの久々なんだっ。今日は愛海ちゃんと来れて嬉しいなっ」
ニッコリと笑顔を見せてくれる。
ピュアとか清純とかいうイメージがピッタリの愛くるしい素敵な笑顔だなぁ……。この場にあたしのプロデューサーさんがいたら、したり顔で「いい笑顔です」とか言うに違いない。実際、いい笑顔だし。あ〜、尊いよぉ〜。
「今日も悠貴ちゃんは可愛いね〜」
「ええっ?そ、そんなことないよぉ……」
「そんなことあるってばぁ〜」
「もぉ〜、あ、ありがとっ。愛海ちゃんも…………可愛いよっ」
「なんでちょっと言いにくそうだったの!?あたし可愛くない!?」
流石にスルー出来なかったよ!
そりゃ悠貴ちゃんの可愛さと比べたら肩なしだけど、あたしだって一応アイドルだし、自分が世間一般的に可愛いと思われる容姿ではあることは自覚しちゃったりしてるんだけど!?
「ち、違くてっ。愛海ちゃんは可愛いよっ!すっごく可愛い!……そ、そのっ……エッチなことさえ言わなければ……」
「アッハイ」
何も言えねぇ……。今も悠貴ちゃんの口から『エッチ』という単語が出てきたことに興奮してるあたし何も言えねぇ……。
ついさっきまでの和やかな雰囲気とは打って変わって、二人の間に、形容しがたい微妙で陰鬱な空気が流れ始めて……
「いらっしゃいませー!」
まるで登場する頃合いを見計らったかのようなグッドタイミングで、その元気はつらつなアニメ声は聞こえてきた。
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