過去ログ - 杏「気付いた日から、つまりごっこと呼ぶ日から」
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23: ◆TDuorh6/aM[saga]
2016/11/24(木) 19:53:41.40 ID:gU2C4+mpO



「あー…久しぶりにこんなやった気がするよ…」


「流石杏ちゃんだねー」


レッスンが終わって茹でられた餅みたいに床にへばりついていると、フレデリカちゃんが話し掛けてきた。
あんなにずっと踊ってたのに元気だなぁ。
それに多分、ほんとはまだまだ上手いだろーし。


「普段は必要最低限のパフォーマンスしかしないからね…自分で思ってたより体力落ちてたよ」


「じゃースポーツジムの会員にならないとねー」


お、そーゆーネタもいけるんだ。
そんなアホな会話をしながら着替えて、フレデリカちゃんとお別れ。
それにしても、楽しみながら踊ったのもほんと久しぶりな気がするよ。


部屋に戻ってもやる事ないし、この後は仕事も無いから家に帰ろ。
そんな事を考えながら廊下を歩いてると、自動販売機前の椅子で疲れ果ててる女の子がいた。
さっきレッスンルームで見た気がするけど…誰だっけな。


「大丈夫?お茶でよければ飲む?」


「あ…ありがとうございます…」


「えっと…名前聞いていい?」


「鷺沢、文香と申します…」


面白いほど会話が続かない。
ってゆーかお茶飲むの早いよもうなくなってるじゃん。
遠慮しろなんて言えないけど、して欲しかったかな。
買えばいいんだけどさ。


「私は双葉杏だよ。こんな所で何してるのさ」


「その…私は、あまり体力が無いので…部屋へ戻る前に、少し休もうと…」


「ふーん、杏が言えたことじゃないけど体力付けないと大変だよ。あとストレッチも忘れずにね」


空になったペットボトルをゴミ箱に放り投げ、パタパタと手を振ってお別れ。
これ以上一緒にいても特に会話なさそうだからね。


「あの…このお礼は、必ず…」


「…いいよ別に、文香ちゃんも頑張ってね」




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