3:名無しNIPPER
2016/10/26(水) 01:29:57.17 ID:DdD2BNiL0
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玄関ホールに降り立つと、入口横に彼女、我が担当アイドルの水木聖來はいた。
「あ、Pさんこっちこっち!」
こらこら、でかいホールだからって声張らないの。
だからサニーパッション枠とか言われるんだよ君。
「待たせてごめんな……デカいスーツケースだな」
俺のキャリーケースの2回りは大きいスーツケースと並ぶと、小柄な彼女の身体がもっと小柄に見えた。
あはは、と曖昧に笑う聖來の格好は、ハンチングに伊達メガネと変装仕様だ。
「工藤忍ちゃんかな?」
「違うよ!セイラだよ!」
「分かってるから大声出すなよ」
どうやら我がお姫様は初の海外にすっかり舞い上がっているご様子だ。
思わず苦笑した俺に笑顔で応え、聖來は手を伸ばす。
「行こ♪Pさん」
「そだね」
手を取ると、確かな力で握り返して来る。
昨日まで覗かせていた海外公演のプレッシャーすら何のその、活発な我がシンデレラは弾むように歩き出した。
全く、魔法使いの手を引くシンデレラがあるか。
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