過去ログ - 神谷奈緒「分かってる。これも営業の一環なんだろ?」
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7: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/26(水) 03:27:18.26 ID:AArqfKRy0
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「――いい加減にしろよなっ!」

 怒ったような奈緒の声に、俺の意識が、奈緒と二人でいる今に呼び戻される。

「い、いつまでもそうやってグチグチとさぁ……! 
 今回の件は、あたしが良いって決めたんだ! 他ならぬあたしが、自分の為に!」

 顔を上げると、彼女は不機嫌そうに口をへの字に曲げて、俺の顔を睨みつけていた。

「あたしは、自分が事務所の他の奴らに比べて、パッとしないのも分かってる!
 あ、あたしは、ほら……皆に比べて可愛くないし、歌も下手だし、ダンスだって上手くいかないことばっかりで……
 で、でも! だからってそれを理由に甘えたくないし、負けっぱなしでもいたくないっ!」


 いつの間にかポケットから出した腕を組み、うつむき加減で話す彼女は、
 恥ずかしさを我慢するように口を結ぶと、少しの間黙ってから、再び勢い任せに喋り始めた。


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