過去ログ - 鷺沢文香「誕生日の思い出について」
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8: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2016/10/27(木) 00:06:35.66 ID:VDWYu6GQ0
その後、道中の取り留めもないような会話を経て、私とプロデューサーさんは何やら高級感の漂うレストランへとやってきました。
まずクロークにて、私のカーディガンとプロデューサーさんのジャケットを預けると席へと通され、席へと着く際には、店員の方が丁寧に椅子を引いてくださり、私はとんでもないところへ連れてこられたのではないか、という思いが込み上げてきます。
店員さんは私とプロデューサーさんが席に着くと、素敵な笑顔を保ったまま深々とお辞儀をなさってから、前口上のような長々とした説明をして、再度下がっていきます。
すぐ後に、先ほどとは違う店員さんがいらっしゃり、机上に並んだ、綺麗に磨かれて曇り一つないグラスにシャンパンを注いでくださいました。
私とプロデューサーさんのグラスがシャンパンで満ちるとプロデューサーさんはにっこりと笑ってそれを手に取ります。
「じゃあ、改めてお誕生日おめでとう。ノンアルコールだけど、乾杯しようか」
その言葉に従って私もグラスを手に取ります。おそらく、ぎこちない所作であったと思います。
「はい、ありがとうございます」
声を揃えて、「乾杯」の言葉と共にかちん、と軽くグラスを交わしました。
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