24:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:52:11.36 ID:9tkXviyg0
「もうちょっと寝たかったんですけど」
「流石にまずいよ。寮があるんだからそこで寝ないと。
残業だなんだって最近はうるさいからさ」
「オフの日ですから残業代どころか給料も発生しませんけど」
「ビル管理会社とか世間様はそうは見ないからね。
25:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:53:41.79 ID:9tkXviyg0
退出のカードを押して、杏たちは外に出た。
外はすっかり真っ暗で、街灯と爪みたいに大きく欠けた月、
そして他のビルの明かりが杏たちを照らしていた。
日中とは打って変わって、気温はすっかり下がって冷え込んでいた。
26:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:54:12.19 ID:9tkXviyg0
立ち止まらずに歩き続けられるようになった頃、下り坂で満天の星空を見た。
都内では絶対に見られまいと思ってた光景だ。
「……綺麗」
「そうだね……都内でも見られるんだね」
27:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:54:42.61 ID:9tkXviyg0
「……行こ」
「……はい」
ありすの手は、暖かかった。
28:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:55:16.64 ID:9tkXviyg0
「失礼します」
「ん、どうぞ」
杏たち以外の誰も、この階にはいないことを確認して、ありすを部屋に入れて、扉を閉めた。
29:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:55:47.93 ID:9tkXviyg0
この夜、その部屋の中で起こった全ての出来事は、杏たち以外の、何人たりとも知るところにはならない。
……まあ、ほら。女の子には色々あるんだよ。
30:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:56:22.94 ID:9tkXviyg0
「ありす」
31:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:56:51.36 ID:9tkXviyg0
杏の、ほんの、一瞬の、できごころ。
32:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:57:18.95 ID:9tkXviyg0
了
33:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:58:53.39 ID:9tkXviyg0
終わりました。
ここまで読んでくださったみなさま、いつも本当にありがとうございます。
HTML依頼は既に出してあります。
重ねてありがとうございました。
34: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2016/10/27(木) 23:01:55.11 ID:9tkXviyg0
依頼確認用酉
並びに
以下過去作
橘ありす「文香さん、エチュードをやりませんか」鷺沢文香「エチュード……ですか?」
他Rにて1作品
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