過去ログ - 「すみません、脳みそまざっちゃいました。」
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40: ◆9IiwWr6nW.[sage saga]
2016/11/22(火) 23:40:30.51 ID:imaWAZC/0
同じ空間を、ミズキが満足するまで行き来を繰り返して気づけば夕方になっていた

そろそろ帰ろうかと声をかけると、一瞬考えたようにして言った

「最期に、観覧車に乗りませんか?」
以下略



41: ◆9IiwWr6nW.[sage saga]
2016/11/22(火) 23:40:59.56 ID:imaWAZC/0
水族館の横に観覧車はつきものだとは思っていたが、そこの観覧車は一味違った

なにせ売り文句が「日本最古!」である、遠くからならまあいいが、近くで見ると動くのか怪しいほどにボロイ、そのせいで、人もほとんど乗らない

二十数年この町で生きて、水族館にも何度も来た、
以下略



42: ◆9IiwWr6nW.[sage saga]
2016/11/22(火) 23:41:28.06 ID:imaWAZC/0
「キレイな夕日ですね」

「まだ三時過ぎなのに、はやいもんだね」

「・・・もうすぐ冬ですから」
以下略



43:名無しNIPPER[sage]
2016/11/22(火) 23:42:17.41 ID:imaWAZC/o
「あなたと会って三か月、一緒に住んで二か月ちょっと、おそらく貴方にとって、不愛想な未成年と過ごすのはつらいものがあったとは思います」

「・・・割と楽しんでたよ」

「無理はしなくていいですよ、
以下略



44: ◆9IiwWr6nW.[sage saga]
2016/11/23(水) 00:35:49.80 ID:58znQgTi0
観覧車の日以降、僕が殺されることもなくなった

かといって、劇的に何かが変わるわけでもなく、ただ少しだけ、会話が増えただけ

あと僕は家事をするようになり、料理の腕が少し上がったりもした。
以下略



45: ◆9IiwWr6nW.[sage saga]
2016/11/23(水) 00:36:45.39 ID:58znQgTi0
特に何事もないまま、月日は過ぎていった

恐ろしく心が穏やかで、緩やかな日々

かつて死を望んだ人々とは思えないほどに
以下略



46: ◆9IiwWr6nW.[sage saga]
2016/11/23(水) 00:37:13.39 ID:58znQgTi0
正月も終わり、だらだらと過ごしていたある日、ふと昔の話をすることになった

脳みそが混ざったおかげで、話さずとも知っていたはずの互いの昔話

いや、知っていると思い込んでいたんだろう、少なくとも、僕は
以下略



47: ◆9IiwWr6nW.[sage saga]
2016/11/23(水) 00:37:40.78 ID:58znQgTi0
そして僕が話した、僕が知っている、僕の昔話を

パワハラや、家族の不仲までは彼女も普通に聞いていた

けれど、「親友が失踪」と話すと、首をかしげて、言った
以下略



48: ◆9IiwWr6nW.[sage saga]
2016/11/23(水) 00:43:16.02 ID:58znQgTi0
「・・・・・・あぁ・・・」

「へ?」

「そうかぁ、そうだったんだ・・・」
以下略



49: ◆9IiwWr6nW.[saga]
2016/11/23(水) 00:43:45.64 ID:58znQgTi0
親友が死んだ、理由は僕

そこの間にどれだけの不運があっても、自分が原因で人が死ぬ

それが十数年来の親友ならばなおさらに、死を決意してもおかしくない
以下略



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