過去ログ - 【忍殺】マッポーの世をニンジャが走るpart.20【安価】 -SS速報VIP

過去ログ - 【忍殺】マッポーの世をニンジャが走るpart.20【安価】

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967:名無しNIPPER
2017/04/08(土) 03:27:40.13 ID:OGIksy0d0

「お前達は、この世界の均衡を保ちつつ、その実、お前達レベル０同士でも力を競い合っていたのではないか？　他人の争いを見ているだけということ程つまらないものはないからなあ？　
　そして、決まった管轄を広げようとしていた。ならばお前の管轄はどこかといえば……シゾカ国周辺という以外、ない。
　俺が……ヤゴナ国が一挙に勢力を伸ばしていることを目の当たりにし、今更やってきたということ……」

以下略

968:名無しNIPPER
2017/04/08(土) 03:29:06.67 ID:OGIksy0d0
女子４番・国本弘美（くにもと・ひろみ）

　

美術部部長。根暗。成績優秀で生真面目。

以下略

969:名無しNIPPER
2017/04/08(土) 03:30:10.63 ID:OGIksy0d0
Ｉ＝０２エリア内にある、相模野原中央公園の総合管理事務所の中で、高橋良太（男子９番）はそこに置いてあった防寒用の毛布に包まっていた。
時計を見ると、午前９時４２分。　朝の放送から今までに聞こえた銃声は１回。　マシンガンのようだった。　ということは、少なくともあの放送から１人は死んでいるのだろうか？　１人とは限らない。　それに、刃物で殺された人もいるかもしれない。　もちろん、そんな事あってほしくないけど。

970:名無しNIPPER[sage]
2017/04/08(土) 03:30:51.54 ID:OGIksy0d0
自分の横で毛布に包まっていた津川麻保（女子９番）が弱々しく言った。　高い位置で縛っているポニーテールが、僅かに揺れた。　いつも気が強い麻保だが、さすがにこんな事に巻き込まれてしまったので、幾分気弱になっているようだ。

971:名無しNIPPER
2017/04/08(土) 03:32:42.46 ID:OGIksy0d0

「俺は加賀刈真。この世界に降り立った時からレベル９……それらのことは、とある人物から教わった。そして、ヤゴナ国ならば俺の成すべきことはあると告げられ……弥勒に取り入ることにした」
「あー、そういうことが言いたいのかー」

　そこに、先程までだんまりを決め込んでいた裁牙が、観客席とステージとを隔てるフェンスに身体をもたれながら、

以下略

972:名無しNIPPER
2017/04/08(土) 03:33:21.33 ID:OGIksy0d0

「耶白……先程のプラマイゼロになるという発言、代弁したことを根に持っているのか……？」
「さぁねー。でも、こっから先の理由は、あなたが話すがいいわ！　あたし、論理的に話すとか無理だから！！」

　そして、そんな耶白が無い胸を張れば、刈真も裁牙も溜息を吐くだけで。

以下略

973:名無しNIPPER
2017/04/08(土) 03:34:02.01 ID:OGIksy0d0

刈真の横まで車椅子を進めて、同じように胸を張っている。そうして最後に切った言葉は、

「けれど、この決着の場に、環さんがいないはずないってわけだわね！！」

以下略

974:名無しNIPPER
2017/04/08(土) 03:35:23.11 ID:OGIksy0d0

「耶白ちゃん、裁牙ちゃん、それに刈真ちゃん、お久しぶりねー。あと実雛ちゃんね、あの弥勒ちゃんからこんなかわいい子が生まれるなんてもう……食べちゃいたいわ！」

　環は、軽く耶白に手を添えた後、それぞれの顔を見ながら言う。

以下略

975:名無しNIPPER
2017/04/08(土) 03:36:11.49 ID:OGIksy0d0

　一方、耶白。

　自分に与えられた、『ただ観客席に隠れて、刈真が扉魔法を使ったら手だけ貸す』という役割に不満しかなかった。
　さらにいえば、カメラで国民に知らしめて勝利するなど、また刈真は他人を利用しているだけで。自分がもっといい方法を！　と考えてみても、そんなものは浮かばなかったが……とにかく、同じ場所に居続けるなど、自分の性分ではなかった。

以下略

976:名無しNIPPER
2017/04/08(土) 03:36:53.82 ID:OGIksy0d0

「や、耶白！？　なぜ外から……お前は客席裏に……！」
「うん、それ裁牙だから！　扉魔法の転送ポイントにいるのは、あたしじゃなく裁牙だけど、その手を引いても結局魔法無効化は出来たってわけ！　裁牙はどうしたって、ヤゴナ国の人から恨まれるから、裁牙の手で、この戦いの手助けが出来れば多少マシになるかと思って！」

　刈真の疑問に耶白が答えると、裁牙が客席裏から少しだけ顔を出して手を振っていた。

以下略

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