過去ログ - 真姫「雨とわたし」
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10:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/30(日) 02:25:17.04 ID:HlnfTEny0

海未「もう少し、甘えてもいいんですよ」

何を言ってるのかしら。
私は大丈夫だから、1人でも大丈夫なんだから

何か言い返さないと、と顔を上げると海未が
優しい瞳で、今にも泣きそうな瞳でこちらを見ていた。

真姫「わ、私は……」

ようやく絞りだしたその声は、その身体は
自分でも驚く程、か細く震えていた。

ああ、どうしよう。私はこの人の前では……
わたし、私は……

海未「……」ギュッ

突然、身体強く抱き締められた。
そして、混乱する私に、彼女は耳元でこう囁くのだ。

「私じゃ、駄目ですか?」

「……私にくらい甘えてもいいんですよ」

ああ、ずるい。
この人はなんて。なんてずるくて、そして優しいの。

「………………うぅ……海未っ……」

涙が溢れてくる。
久々に流れた涙は今日の雨のよう止まる気配がなかった。



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