過去ログ - おやじが半裸を認めない・第1/4話
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1:なまこ ◆z789R593sE
2016/10/30(日) 07:43:20.20 ID:7N4icILo0
主人公「ねえサンチョ。『はんら』って何?」
サンチョ「は…!?ど、どうしたんですか、帰ってくるなり…」
主人公「村のみんなが、話してるのを聞いたんだ。寒くなってくると、パパスさんが心配になる、あの人いっつも『はんら』だからって。ねえサンチョ、『はんら』って何?寒くなるとお父さん、どうなっちゃうの?」
サンチョ「そ…それは…」

サンチョ(村の連中め…恐れ多くもグランバニア王を半裸だと?いや確かにそうだけども!しかし、坊ちゃんに『はんらっていうのは、半分裸の、ちょっと恥ずかしい姿のことですよ』などとは言えない…!父上を敬愛している坊ちゃんには…!)

主人公「どうしたのサンチョ。顔が変だよ。もしかして、『はんら』ってそんなに大変なことなの…?」
サンチョ「いえ、そうではなくてですね」
主人公「もうすぐ冬になるし…寒くなったら『はんら』がお父さんを困らせるのかも。どうしよう」
サンチョ「あの、坊ちゃん」
主人公「お父さんはどこ?二階にいる?」
サンチョ「いえ、所用で出掛けておられまして…」
主人公「どこに?」
サンチョ「さ、さあ、そこまでは…」
主人公「ぼく、探してくる。お父さんが『はんら』で困ったことになる前に、教えてあげなくちゃ」
サンチョ「いやいやいやいや、いけませんよ坊ちゃん!旦那様がお出かけの間は、家の周りで大人しくしているお約束…あつ!」
バタン
サンチョ「坊ちゃん!お待ちください!」

サンチョ「はあ、はあ…。見失った…幼児の脚力恐るべし…。すまんが、うちの坊ちゃんを見なかったかね」
村人「ああ、ここら一体で聞き込みした後、変な猫連れて、親父さんの匂いを追っていたぞ。洞窟の方に向かって行ってたなあ」

サンチョ(何という捜査能力!これは困ったことになった…。旦那様は今、洞窟の例の部屋で例のことをしている。坊ちゃんに見つかるわけには…)

サンチョ「はあ、はあ…。わ、もう洞窟の入り口にいる!坊ちゃん!お待ちください!」
主人公「あれ、サンチョも来たの?」
サンチョ「旦那さまは、夕方には戻られますから…とりあえず家に帰ってですねっ…」
主人公「でも、ゲレゲレが、お父さんはこの中にいるって」
サンチョ「…ゲレゲレ?このネコ(?)、そんな名前にしたんですか。サンチョはチロルとかの方が…」
主人公「でも、この子を一緒に助けた女の子のね、笑い声がゲレゲレなんだ。ゲレゲレゲレゲレ笑うんだよ」
サンチョ「げらげらではなく…?」
主人公「ゲレゲレ笑うよ」
サンチョ「それはモンスターか何かでは…」
主人公「人間だけど、ゲレゲレ笑うよ」
サンチョ「…」

サンチョ(…いや、ゲレゲレ少女の是非はともかく、いい感じですぞ。このまま会話でごまかして連れ帰ろう…)


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2:なまこ ◆z789R593sE
2016/10/30(日) 07:45:11.14 ID:7N4icILo0
主人公「じゃあ僕、行くね」
サンチョ「ホアッ!?」
主人公「だって、早くお父さんに『はんら』が危ないって教えないと」
サンチョ「ど…洞窟の中は危険ですぞっ」
主人公「だけど、こんな危ない所にお父さんがいて、しかも『はんら』で困ってるかもしれないんだ。がんばって行かなくちゃ」
以下略



3:なまこ ◆z789R593sE
2016/10/30(日) 07:48:22.20 ID:7N4icILo0
パパス「鉄の胸あてを落としたらすごい音がした…びっくりした…」
サンチョ「だ、だ、旦那さまあぁぁぁ!」
パパス「とりあえずここの宝箱に入れよう…おや、向こう岸にいるのはサンチョじゃないか。どうしたんだそんな脚力バーニングで駆けて来て」
サンチョ「た、大変でございます!すぐそこに坊ちゃんが!実はかくかくしかじかで」
パパス「ぬ、半裸…。こんなに固いものを着こんでいるというのに…」
以下略



4:なまこ ◆z789R593sE
2016/10/30(日) 07:51:17.19 ID:7N4icILo0
サンチョ「坊ちゃん、ストップ、ストーップ!」
主人公「あ、サンチョ。おとうさんは?」
サンチョ「来てはなりませんと言ったでしょう!やはりここにはいらっしゃらなかったですよ。そのネコ(?)が匂いを間違えたのでしょう」
主人公「そうかなぁ…。―えっ!?」
サンチョ「急に固まって、どうされました?坊ちゃん」
以下略



5:なまこ ◆z789R593sE
2016/10/30(日) 07:54:10.50 ID:7N4icILo0
パパス(しまった!川に落ちた!このままでは溺れるゴボゴボ…!!ぬっ、ぬおおおお!)
バリン!
パパス(しめた!両足が宝箱を突き抜けた!これで手が使えなくてもバタ足で泳ぐことが可能!いざ水面へ…!)
ザバッ
パパス(なっ…水上に顔を出しても、濡れたパンツが口に張り付いて…息が、できないだとうっ!!!)
以下略



6:なまこ ◆z789R593sE
2016/10/30(日) 07:56:55.26 ID:7N4icILo0
バッシャアアアン!

村人「何だ!?水柱!?」
村人「水と一緒に何か飛んで来たぞ!危ない!薬屋の人!」

以下略



7:なまこ ◆z789R593sE
2016/10/30(日) 08:00:12.01 ID:7N4icILo0
主人公「おとうさん、大丈夫?おとうさん」
パパス「む…ここは」
主人公「どうしたの、傷だらけだよ。あいつにやられたの?」
パパス「バギ的なもので水面に叩きつけられたら色々剝がれた…」
主人公「?バギ?」
以下略



8:名無しNIPPER
2016/10/30(日) 09:40:05.45 ID:7yjTmuUDO
笑ったwwwww
続きはよ


9:名無しNIPPER[sage]
2016/10/30(日) 11:18:18.77 ID:HMNW2J0A0

このあいだのサンチョの人とは別人?


10:別っチョ ◆z789R593sE
2016/10/30(日) 17:41:41.23 ID:7N4icILo0
サンチョは好きですが「サンチョの人」と呼ばれるほどには
未だサンチョにのめり込んでいないです
そういう方がいらしたのですね 自分もいつか手に入れてみたいです
「サンチョの人」の称号を

以下略



11:別っチョ ◆z789R593sE
2016/10/30(日) 17:45:12.84 ID:7N4icILo0
おやじが半裸を認めない・第2/4話

娘「…サンチョ。わたし、お父さんに言う」
サンチョ「し、しかし…」
娘「このままじゃ皆にとって…お父さんにだって、よくないもん。今日こそ、ちゃんと言う!」
以下略



12:別っチョ ◆z789R593sE
2016/10/30(日) 17:47:22.29 ID:7N4icILo0
勇者「ねえ、やめようよ。お父さんかわいそうだよ」
娘「本人より周囲の方がずっとかわいそう!あっピピン、お父さん見なかった?」
ピピン「それが、さっきそこで装備を買ってらしたんですが」
サンチョ「装備?まだ買うものがありましたかな…で?」
ピピン「会計してるところを、城の人に見られてしまって…」
以下略



13:別っチョ ◆z789R593sE
2016/10/30(日) 17:49:16.84 ID:7N4icILo0
娘「算数ができないくらい、いいのに。お利口さんなわたしたちが一緒にいるんだし」
サンチョ「字も読めない頃から奴隷生活の放浪生活ですからなあ。無教養も致し方なし…いや、無教養と言うのはあんまり不憫なので、野生の陛下と呼びましょう」
ピピン「この間も、食卓に着くなりフィンガーボールの水をごくごく飲んで、すごい怒られてましたもんね…野生の陛下」
勇者「みんな意地悪だよ、野生のお父さんに悪気はないのに。…ねえ、だからさ、アレだって悪気ないんだよ?」
娘「…悪気はなくても、アレだけはだめ。わたし、気持ちは変わらない。お父さんに言う!」
以下略



14:別っチョ ◆z789R593sE
2016/10/30(日) 17:53:40.61 ID:7N4icILo0
勇者「待ってよ。やめようったら。気にしなければいいだけだよ」
娘「もう、そういう段階じゃないの。あ、いたお父さん!庭で遊んでる」
勇者「逃げてお父さんっ…!」
娘「…あれ?知らないモンスターが増えてる」
勇者「え?ホントだ!またボクらに黙ってこっそり出かけてイベントこなして、モンスターひっかけてきたんだ…!一緒に行くって言ったのに!ぐぬぬ」
以下略



15:別っチョ ◆z789R593sE
2016/10/30(日) 17:56:24.01 ID:7N4icILo0
主人公「それ、それ。キラーパンサーと猫じゃらしで遊ぶのは楽しいなあ。腕ごと持って行かれそうだ」
娘「お父さん!」
主人公「やあ、一緒に遊ぶ?」
娘「お勉強終わったの?」
主人公「うん。掛け算という言葉を生まれて初めて聞いたよ」
以下略



16:別っチョ ◆z789R593sE
2016/10/30(日) 17:58:28.74 ID:7N4icILo0
娘「父親が『ほげ』とか言い出した…。でも、負けるもんか!お父さん、パンチラをやめて!」
主人公「ぱ、ぱ、パンチラ…?」
娘「お父さん、裾短いのに、戦闘中ガバガバ動くから、猛烈にパンチラするの!ステテコパンツのステがテコするの!気まずいどころの話じゃないの!お願いだから何か履いて!」
主人公「で、でも、この方が動きやすいし…。見えるくらい、そんな大したことじゃあ…」
娘「王様がパンチラする国はすごく困るってみんなが悩んでるの!わたしもこの間知らないおばあさんに、『お城のパンチラ様は元気かい』って聞かれたし、このままじゃグランバニアが、グランパンチラになっちゃうの!」
以下略



17:別っチョ ◆z789R593sE
2016/10/30(日) 18:00:36.19 ID:7N4icILo0
娘「大体お父さん、マント取ったら布巻いてあるだけで、ほぼ半裸じゃない!もうちょっと何か着ないといけないんだよ!」
主人公「は…ハンラ!?」
娘「そう、半裸!」
主人公「ほげら…」

以下略



18:別っチョ ◆z789R593sE
2016/10/30(日) 18:06:51.15 ID:7N4icILo0
娘「よそはよそ!うちはうちでしょ!」
主人公「これが一番動きやすいのに…」
娘「お父さんは、赤ん坊の頃に行き別れた父親と八年ぶりに再開したら、異様に若い上に半裸でパンチラする人だった年頃の娘の気持ちがわかってないの!」
主人公「だってお父さん、年頃の娘じゃないから…」
娘「人に迷惑かけるお父さん、嫌い!」
以下略



19:別っチョ ◆z789R593sE
2016/10/30(日) 18:07:52.69 ID:7N4icILo0
娘(ついにほげとも言わなくなっちゃった…。どうしよう、言いすぎたかな…)

娘「あの、わたし…」
主人公「…わかった…」
娘「え…?」
以下略



20:別っチョ ◆z789R593sE
2016/10/30(日) 18:11:42.46 ID:7N4icILo0
娘「そうなの?」
主人公「うん。お父さん、フンドシにするよ。ちょっとお尻がスースーするから苦手だったけど、動きにくくなるわけじゃないし」
娘「本当にいいの?」
主人公「うん。ごめんね、今まで嫌な思いさせて」
娘「…お父さん…。わたしも、ごめんなさい。意地悪いっぱい言って。本当は、お父さんのこと大好き」
以下略



21:別っチョ ◆z789R593sE
2016/10/30(日) 18:13:10.32 ID:7N4icILo0
勇者「…ボクだって、お父さん大好きだもん!」がしっ
主人公「あれ、どこにいたの?」
娘「物陰でわたしを応援しててくれたの。お父さんがまた黙って出かけたから、怒ってるんだよ」
主人公「怒ってるのかい?」
勇者「怒ってるの!だから、次に出掛ける時は、ちゃんと連れて行ってよ!」
以下略



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