8: ◆zPnN5fOydI
2016/10/30(日) 14:42:16.89 ID:JntGMmXe0
提督に約束を取り、いつも通り、適当なカフェで待ち合わせをする。そして、提督との、数カ月ぶりの対面。
「こんにちは」
「久しぶりだな」
約束のカフェには、すでに提督が座っていた。明石は席で軽食とコーヒーを頼み、提督に話を切り出す。
「すでにメールでお知らせした通りです」
「・・・・・・」
提督は無言でコーヒーを口に含み、ゆっくりと飲み込む。そして、全く別の話題を切り出した。
「・・・霰とは、仲良くしているのか?」
「えっ? あ、はい。職場も業務も同じですし」
「そうか・・・」
突然のことに戸惑う明石に対し、提督は穏やかに微笑みかけながら、明石に言う。
「お前は変わったな」
「えっ? な、なんの話ですか?」
「前のお前は、髪も服もボサボサで表情は暗く、周りを見ていなかった。
しかし今では後輩を気遣い、表情も明るい。
変わったよ、お前は」
「・・・ありがとうございます」
提督は、艦娘を指揮していた頃から、感情を余り出さない人だった。
微笑みながら人を褒めたり、部下をきつい口調で叱ったりといった職務上の感情表現はするものの、
普段は非常に淡々として、感情をめったに出さない。
そんな提督が今、明石の前で、率直に主観的な感想を言っているのだ。
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