過去ログ - 翠星石「キスってどんな味ですか?」
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8:名無しNIPPER[saga]
2016/11/02(水) 23:27:39.54 ID:pYKtIlma0
そんな吐露に翠星石が反応する間もなくその幼い唇を姉の陶器のような肌、その耳へと押し付ける。片割れが意味を理解するまでには若干のタイムラグを要した。それも見越してか己の指をそっと球体である翠星石の手首へと這わせると一度離した唇を、再び耳元へと運び言の葉を紡いでゆく。
「キスの相手は僕じゃ不満かい? ……マスターとの練習でも、代わりでも良いんだ」
そんな風に上目遣いに蒼星石に迫られて戸惑いを押し隠すことすら出来ずに頷くことも突き放すことも選べないままどれほどか時間が流れたかーーもっとも彼女らの時間の概念ほど曖昧なものも無いがーー答えを待つ間にも蒼星石は優しく関節をなぞっていく。彼女の指は軽くひっ掻くように肌を刺激していき翠星石の心を乱していた。
9:名無しNIPPER[saga]
2016/11/02(水) 23:28:08.04 ID:pYKtIlma0
「そ、蒼星石のことは嫌いじゃねーですけど…」
そっぽを向きながら小声で語る翠星石。そのセリフが言い終わるのを確認することもせずに強引に振り向かせられた翠星石の唇は同じくこちらも強引にーー蒼星石の唇が重なられていた。耳に当てられた戯れるようなそれではなく熱く滾った唇同士、その感触が人工の脳を激しく射止めるように刺激していた。
「ん、ふぅ…! んむ…ぅ!」
10:名無しNIPPER[saga]
2016/11/02(水) 23:28:39.64 ID:pYKtIlma0
蒼星石はそれだけに留まらず口腔内まで貪るように舌を這い入れていく。歯をそっとなぞるように舌を沿わせると喉奥まで唾液を流し込んでいくと翠星石の口元からもお互いの唾液が零れ落ちて、愛するマスターが普段より使い込んでいるベッドへと染み込んでいく。その様子を見てか足先までピンと伸ばした翠星石の姿を楽しむように自虐的な笑みを浮かべた蒼星石は更に左手を胸元のボタンへと手を伸ばしていく。
「プハッ……ま、待つです!」
本人が思っていた以上に強く押し出された両手は片割れの胸を押し退けた。人形の?らしく軽い音をたてて床に転がり落ちた彼女を見て、片一方はやり過ぎたかも知れないと不安げにベッドから彼女を見下ろすくらいしか出来ない。
11:名無しNIPPER[saga]
2016/11/02(水) 23:29:37.72 ID:pYKtIlma0
「あはは…揶揄い過ぎちゃったかな。ごめんよ、翠星石」
腰を叩きつつ立ち上がり、取り落としたトレードマークの帽子を慈しむように優しく指先で払いながらかぶり直す彼女。何事も無かったかのように振る舞うその妹の顔を直視することも叶わずに翠星石は不安げに体を縮こまらせたかと思うと一思いにベッドから飛び降りた。
「さ、そろそろ真紅も戻ってくるです。下で一緒にクンクンを見るですよ」
12:名無しNIPPER[saga]
2016/11/02(水) 23:30:05.58 ID:pYKtIlma0
「やっぱり君はーーー僕じゃなくてマスターを選ぶんだね」
そう自嘲気味に呟いて零した雫の行方を知るのは彼女を除いては一匹の白兎だけだった。
13:名無しNIPPER[saga]
2016/11/02(水) 23:30:51.91 ID:pYKtIlma0
終わりです
単行本派なので0の発売が待ちきれないものです
html依頼出してきます
14:名無しNIPPER[sage]
2016/11/02(水) 23:48:16.59 ID:elWVTePNo
なつかしや
15:名無しNIPPER[sage]
2016/11/03(木) 09:53:00.45 ID:Me4fTiLmP
乙
小説版を呼んで思ってたけど、
蒼星石は素直で芯が強い翠星石に劣等感を持っていたような描写があるね
16:名無しNIPPER[sage]
2016/11/03(木) 10:33:11.31 ID:Dvbbs4TUO
まーた末尾Pか
お前どこのスレにもいるよな気持ち悪い
17:名無しNIPPER[sage]
2016/11/03(木) 17:16:50.07 ID:cYtnSCizo
おつおつ
18:名無しNIPPER[sage]
2016/11/04(金) 03:01:20.90 ID:cc8sf/b5O
ゼロとかあったのかよ
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