過去ログ - モバP「カミさんと英語禁止ボウリング」
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5: ◆XUWJiU1Fxs[sage]
2016/11/03(木) 21:32:43.90 ID:s1UxChvNo

「ボウリングの無料券貰ったんだ。ほら、駅の方にあるボウリング場の」

「ああ、あそこか」

 奈緒が言っているのは駅前にある古いボウリング場のことだろう。俺が生まれる前に起きたブームの時代から続いているらしい古い店舗だけど、この辺では数少ない娯楽施設なので老若男女問わず人気のある場所だ。

 そういえば、奈緒と付き合い始めた頃にも何回か行ったことがあった気がする。

「1ゲーム無料で出来るから一緒に行かないかって思って。たまにはボウリングも悪くないだろ?」

「そうだな。せっかくの無料券を腐らせるのも悪いし明日行くか」

「へへっ、やった! 最近旦那様も忙しくて遊べてなかったし、久しぶりのデートだな」

 可愛いことを言ってくれるじゃないか。髪をクルクルと弄っていた腕を何となく広げると、そこに心地よい重みが加わる。より近くで、奈緒の体温と息遣いを感じる。

「つーわけだから、明日は楽しもうよ」

「だな」

 何となく、目の前の彼女が愛おしくなってそのまま抱きしめる。奈緒も答えるように、腰に腕を回す。ただそれだけで、俺たちは多幸感に包まれていた。

「あっ、やば! アニメの時間だ!」

 ……色気もへったくれもないけど。



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