12: ◆rha/UmkIZ2
2016/11/06(日) 13:15:57.46 ID:YWnjs67B0
ライブが終わってからも、高翌揚感が収まらなかった。
自分のライブではない、お客さんが見ていたのは島村卯月ではなく城ヶ崎美嘉、それはわかっていた。
それでも、楽しかった。
その日家に帰ってすぐに携帯が鳴った。着信はかつて養成所で一緒だった子からだった。
「もしもし」
『もしもし卯月ちゃん!?今日城ヶ崎美嘉のライブに出てたよね!?』
「え、うん……見てくれたんですか?」
『うん!やっぱり卯月ちゃんはすごいよ!本当に頑張ってるんだね!』
「……ありがとうございます」
嬉しかった。
主役なんかじゃなかった、でも自分を見てくれる人がいて、応援してくれる。それが何よりも嬉しかった。
『私はさ、諦めちゃったから……きっと卯月ちゃんみたいに根性がなかったんだ』
『だからさ、身勝手なお願いだとは思ってるんだけど、私の分まで頑張って!!応援してるよ!!』
「……うん!私、頑張りますね!」
一緒にアイドルをやっていなくても、仲間がいるから私は頑張れる。
22Res/14.63 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。