6: ◆Gm2PgccxcM
2016/11/09(水) 23:33:30.08 ID:XNNgxP530
写生に取り掛かっていると、不思議なことを感心に思った。
画板へ向かうと、彼奴をいまいましく思う気持ちは薄らぐ一方で、描く方に心を囚われてしまう。
彼は顔を上げては風車を見、また画板へ向かう。
7: ◆Gm2PgccxcM
2016/11/09(水) 23:46:58.38 ID:XNNgxP530
そうしていると、彼は突然立ち上がり、その拍子にこちらの方を向いた。
そしてなんとも言いがたき柔和な顔をして、にっこりと笑う。
「君は何を描いているのだ、」
8: ◆Gm2PgccxcM
2016/11/10(木) 00:02:42.94 ID:pmCOrODr0
描き始めたが、描いてるうちに彼をいまいましく思う気持ちは全く消え、かえってあいつがかわいらしくなってきた。
名前とクラスは知っているが、今までに喋ったこともなければ見かけたこともほとんどない同学年の男子の絵を描く、考えてみれば不思議なことだ。
そしてふと思う、もしかして自分はホモというやつではないのか。
9: ◆Gm2PgccxcM
2016/11/10(木) 00:09:44.09 ID:pmCOrODr0
「おや、君はチョークで書いたね。」
「初めてだからまるで画にならなかった。 お前はチョーク画を誰に習ったんだ?」
「東京から帰ってきた従姉妹からね、でも習いたてだから僕にも上手く描けない。」
10: ◆Gm2PgccxcM
2016/11/10(木) 00:20:34.13 ID:pmCOrODr0
話してみるとなかなか心地の良いもので、二人はすぐに仲良くなる。
『自分』は心から『彼奴』の天才に服し、『彼奴』もまた『自分』をまたなき人と親しんでくれた。
二人で画板を携え、野山を写生して歩くこともしばしばあった。
11:名無しNIPPER[sage]
2016/11/10(木) 00:22:20.55 ID:ckJpsn7mO
読んでる
12: ◆Gm2PgccxcM
2016/11/10(木) 00:27:31.68 ID:pmCOrODr0
ところが自分が二十歳の時であった。
運命とは残酷な物、「彼女」が倒れたと連絡が来る。
自分には内緒にしろと言っていたこと、本当は三年前にでも危なかったとということを医者から聞く。
13: ◆Gm2PgccxcM
2016/11/10(木) 00:31:19.92 ID:pmCOrODr0
次は13日を予定してます。
14:名無しNIPPER[sage]
2016/11/10(木) 00:32:51.95 ID:ckJpsn7mO
乙、期待してる
15:名無しNIPPER[sage]
2016/11/10(木) 01:09:22.24 ID:UJx77bVxO
おつ
16:名無しNIPPER[sage]
2016/11/10(木) 16:45:17.65 ID:UtU0D+Kr0
期待
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