過去ログ - フレデリカ「唇は、何の為に?」
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7: ◆TDuorh6/aM[saga]
2016/11/11(金) 18:45:29.06 ID:gN6PUL7MO




「ふふーん、いくよー」


ポキッ、と。
心地よい音と軽い振動と共に、顔が更に数センチ近くなる。
これで手で持つ部分はなくなり、引き下がれなくなってしまった。


まずいまずい、ポッキーは美味しい筈なのに味が分からない。
心を落ち着ける為に水の凝固点の絶対温度を頭に浮かべたが、ほんの5桁で終わってしまった。
そしてそんな凝固点なんて知らんと言うかの様に、恥ずかしさは沸点を越えてしまっている。


やられっぱなし、と言うのは性に合わない。
そもそもポッキーゲームとは言わばチキンレース。
此方からも攻めなくてどうする。
そう意気込み、此方も一口ほど距離を詰めた。
若干チキって少ししか進めなかったけれど。


また膠着状態に陥り、お互いの顔を凝視するハメになった。
おそらく此方は物凄く赤くなっているだろう。
それに比べ、随分と余裕そうな表情をされてしまっている。
耳が赤いのは、部屋が暖房で暑いからだろう。





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