13:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/15(火) 22:33:59.03 ID:96JgysIq0
そんな風にあわただしく中学生活が終わろうとして居た頃、ふと鏡に映る自分の姿から目が離せなくなってね。
長い髪の色白の女の子がそこに立っていたの。
その姿を見て、ふいに『今の私の姿でお兄ちゃんはちゃんと見つけてくれるのだろうか』って思ったの。もう、長い間思い出す事のなかったお兄ちゃんが急に出てきたのよ。
子供の頃の私は髪も短くて、外で遊びまわる元気な子供だったから肌も焼けていて。今と真逆と言って良いくらいだったの。
お兄ちゃんは私だってわかってくれるのだろうか。こんな不安が頭をよぎったわ。そりゃ見つけてもらいたいけど、それ以前にそもそもこの私を昔一緒に遊んでたあの子だってわかってくれるかって不安になってしまったの。
時が経てば人は変わるもの。仕方ない部分もあるわね。
でも、私の変わりようは変身と言っても良いんじゃないかってレベルだったのよ。
今のままよりも、せめて少しでも昔の面影が残っていた方が良いんじゃないかって考えが急に浮かんできた私は、その日のうちに家にあったハサミで、大人になるためにって伸ばし続けていた長い髪を切ったの。それはもうバッサリと。
あ、もちろんその後に美容院で綺麗にしてもらったわよ。文房具のハサミで髪を切ると、とんでもない事になるって良い教訓になったわ。
短くなった髪で翌日学校に行ったら、私が失恋したとか言う噂が流れて大騒ぎだったのだけど、まぁそれは置いておきましょう。
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