過去ログ - 速水奏「お兄ちゃん」
1- 20
3:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/15(火) 22:27:52.95 ID:96JgysIq0
「聞いてくだせー! 奏おねーさん! 千枝ちゃんとってもピアニカがうめーんですよ!」

「あら、そうなの? じゃあせっかくだし私にも聴かせてもらえる?」

 仁奈がまるで自分の事のように上機嫌で報告してきた内容は、案の定微笑ましいものだった。ピアニカ……私はメロディオンって呼んでた気がするけど、今でも習うのね。

「じゃ、じゃあせっかくなので……!」

 千枝が得意げする演奏を聴きながら、ソファーへ移動すると、そこには既に先客が。

「千枝、上手よね」

「だなぁ。さすがアイドルだよ。音楽の才能は抜群だな」

 まるで娘を見るような眼差しを送り、上機嫌で言う様はさながら本当に父親みたい。

「ところで、せっかくこんなに素敵な演奏を聴かせてもらってるにも関わらず随分お疲れの様子ね」

 仕事疲れとは別の疲労を溜めたのだろう。顔は笑顔だがいまいち覇気が感じられない。

「……俺も歳をとったみたいでな。子供の体力にはついていけんよ」

「ああ、そういうこと」

 おそらく、千枝と仁奈の仕事に付き添って以降こうしてずっと二人の相手をしているのだろう。

 確かに20代も半ばに差し掛かれば小学生の体力には勝てなくても仕方がない。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
36Res/20.20 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice