5: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2016/11/17(木) 01:18:39.19 ID:IIwdgjic0
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事務所に着くと、私はそそくさと所定の位置へ。
応接室のソファを買い替える際に、事務所へとやってきたソファが最近の私の読書スペースです。
この時間帯の事務所は定時に近いこともあって、騒がしさも和らいでおり、読書するには絶好のタイミングと言えます。
そうそう。秋と言えば、読書の秋という言葉をよく耳にします。
年中通して読書の季節である私には、あまり関係のない話かもしれませんが、多くの人にとって秋とは読書に適した季節であるようなのです。
では、なぜ読書の秋というのかというと、秋は夜が長く、それでいて涼しいからなんだそうで、中国は唐の韓愈という方が子である符に贈った詩に由来します。
それは『符読書城南詩』といって、学問の大切さを説いたものであり、その詩の中の一節に『燈火稍く親しむべく簡編卷舒すべし』とあります。意味は、「涼しい秋の夜長は灯火の下での読書に適しているので、本を読むべきである」といったところでしょうか。
夏目漱石の『三四郎』にも使われた表現でありますから、漢語に由来しているということは知っている方も多いかもしれません。
ああ、また、思考があらぬ方向にいってしまっていたようです。
そろそろこの果てのない連想ゲームにきりをつけなければ、と頬を軽くぺちっと叩いて鞄から本を取り出して、開きました。
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