10:Revolc
2016/11/18(金) 11:00:37.94 ID:DRXHI/Rk0
けど、彼は特別だった。
始めこそ普通の男子と接するのと変わらなかったけれど、
中学3年生のあの時間が、私を少しずつ変えていた。
他愛のない話が楽しかったし、彼と同じ塾に通って、彼の自転車の後ろに座って、
そんな「普通」と思っていたことが「特別」だったことに気付いたのはつい最近だ。
彼と再会して、彼を取り巻く事件に巻き込まれて、そして彼への想いに決別して…いや、決別したはずだったのだけど、
「親友」という関係をこの上なくはっきりさせられてからというもの、やはり彼が私にとっての「特別」であるということが余計に浮き彫りになっていったのだ。
だからこそ、私は彼に恋人の有無を訪ねるような自分でもらしくない、そして彼でさえも気付く違和感が生じるような話題を口にしてしまったのだろう。
それにしても、自分から想いを告げるのは想像がつかないなんて、キョンは少し、いや多分にヘタレな節があるのよね…
まぁ、それがキョンの口から聞けたことは収穫に値するのは間違いない。
つまり「自分からは告白しない」といってるようなものであって、
「親友」という関係から先へ進むためには、
私が動かざるをえないことを示している。
コーヒーを飲む手が少し震える。
どうせ彼から動かないのならば今じゃなくてもいいのでは、という逃げの思考とハッキリさせたい、次の関係に進みたいという欲求が、私の中で渦を巻く。
さて、どうしたものか…
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