16:Revolc
2016/11/18(金) 11:07:11.59 ID:DRXHI/Rk0
喫茶店を出たあと、佐々木は自転車の後ろに乗せて欲しいといった。
無論、断る理由もなく俺は佐々木を乗せて走る。
少し遅めの昼食を食べて、佐々木の提案により駅前のデパートでペアリングなるものを購入した結果、俺の財布が軽くなったために妹へのお土産は泡と消えた。
「やれやれ、本当に長かったよ、キョン」
全くだ、いや、それは全面的に俺が悪いのか。
「済まないな、佐々木」
「いや、いいんだよ、結果として僕らは結ばれた、その事実が嬉しいからね」
いけない、つい男言葉で話してしまう。
「しかし、これから大変だぞ。
まずはあの団長様がどうなることやら…」
む、この流れであの人の話が出るのはすこし、
いや、かなり癪に障るところがある。
けど、まぁ、彼らしいといえば彼らしいのかな。
でも、少しこらしめてあげよう。
「キョン、このタイミングでその話題は心外だよ。
我慢強い僕にも限界はあるんだ、キョン、1度自転車から降りてくれ」
あぁ、不味い。今度こそ怒らせてしまった。
そんなことを思いながら俺は自転車を止める。
「キョン、目を閉じてくれたまえ」
あぁ、これは平手打ちだろうなぁ…
まぁ仕方ない、甘んじて受け入れるさ。
………!?
「せめて今くらいは、僕のことだけを考えて欲しいな、キョン」
ある冬の日の、淡い淡い夕暮れ…
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