7:Revolc
2016/11/18(金) 10:56:26.58 ID:DRXHI/Rk0
「そうだ、キョン。君は恋人とかは作らないのかい?
いや、僕は恋愛は精神病だと考えているのは今でも変わらないが、
君が思春期真っ盛りの普通の男子高校生であることはまた事実であるから、
そういったことに興味はないのかとふと思ってね」
唐突な佐々木の質問に俺はすこし、いやかなり驚いていた。
恋愛に関しての話が佐々木の口から出てくるとは思ってもいなかったし、
なにやりそんな普通の女の子みたいな質問を佐々木が口にすることに驚きを隠せなかった。
「おや、君は僕をなんだと思っているんだい?
僕だって戸籍上の性別は女であるし、僕は恋愛に興味がないとはいえ、君の恋愛観に関しては興味がないといえば嘘になるのさ、キョン」
「いや、お前が女だってことは分かっているが、恋愛に興味がない奴が他人の恋愛を気にするってことになんというか…そう、違和感を感じたんだよ。
それにお前は俺と話すときに恋愛に関する話題はあまりしなかったし、なおさら驚いてしまってな」
そういうと今度は佐々木がかなり驚いた顔をしていた。
なんだ?俺はまた不味いことを口走ってしまったのか?
気に障ったなら謝罪させていただくが。
「くつくつ、いや、違うんだ。
君はやはり面白いというか、変に鋭いというか…。
本当は人の気持ちが手に取るように分かっていて、その上で素知らぬ顔をしているのではないかと僕は一瞬疑ってしまうほどだよ、キョン」
といって佐々木はコーヒーを飲む。
「うーむ、何を言っているかよくわからないが、
すくなからず俺は今佐々木が何を思って俺に恋人がいるのかを質問したのかはわからないし、
怒らせてしまったのかと若干心の中で頭を抱えてしまうくらいには人の気持ちはわからないぞ」
そういうと佐々木は、
「やれやれ」とか「相変わらずか…」などの小言を呟いてまたコーヒーを口に運ぶ。
それにつられて俺もすこし冷めつつあるコーヒーを飲む。
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