過去ログ - 八幡「俺が仮面ライダーに……?」
↓ 1- 覧 板 20
52:くすっち[saga]
2016/12/07(水) 14:05:08.06 ID:LuJsIg2F0
雪ノ下が、手にしていた剣をドラグレッダーに投げつける。回避のために横にどいたすきに、
雪ノ下の契約モンスターダークウイングがエネルギーを吸収した。
「この野郎……なんのつもりだよ!」
「あなたが余計なことをしていなくても倒せていた。横どりはさせないわ」
「それを言うならあれは由比ヶ浜の物だろうが……」
雪ノ下雪乃。案外がめつい奴だった。
「ま、まぁまぁまぁ。とりあえず、戻ろうよ」
由比ヶ浜の言葉に従い、俺達は部室へと戻る。
「しかし、驚いたな。由比ヶ浜がライダーなんて……」
「そうね。基本的にライダーは、どうしてもかなえたいと思う人間がなるはずだけど……。
あなたにも、願いがあるの?」
「ううん、これはもともとあたしのじゃなかったの。あたしの、いとこの物だよ。その子は
ね、こんな戦い馬鹿げてるって言って、モンスターと契約しなかったの。そうしているうち
にモンスターに襲われて……死んじゃった」
「……そう」
「うん、だから私がこれを受け継いで、ライダーバトルを止めるんだ!」
「でも、他のライダーはあなたたちのようには考えていないと思うわ」
「うん、そうだと思う。それでも、止めたい。って……え?達って?」
「そこにいる比企谷君も、ライダーバトルを止めようとしてる」
ため息をついて、雪ノ下は続ける。
「あなたたち、わかってる?他のライダーは、あなたたちを殺す気で来るのよ?」
「わかってるさ。最後になったら、お前も俺と戦おうとするんだろう。それでも、止めたい。
そうだな、それが正しいとかじゃなくて。ライダーとしての俺の望みが、それなんだ」
「……フフ、なら、私には止められないわね」
「そういうこった」
「えへへ、これからよろしくね!ゆきのん!」
そう言って由比ヶ浜は雪ノ下に抱きついた。
「ねぇ、ちょっと、暑苦しいのだけど……」
んじゃ、俺は帰るとするか。ドアに手をかけた、その時。何かが飛んできた。
「ヒッキーもありがとね!お礼の気持ち!」
それは、黒々としたクッキーだった。ま、くれるっつーならもらってやるか。
俺は廊下でクッキーを口にした。
「……にが。でもまぁ……ちったぁましになったんじゃねーの」
俺はひとりごちた。
60Res/76.29 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。