過去ログ - 【艦これ】風の色、海の声 -SS速報VIP

過去ログ - 【艦これ】風の色、海の声

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202: ◆tF/D/g0jpg[saga]
2016/11/26(土) 01:31:27.22 ID:6VHVfebZo
　それが結果的に他の誰かを救う力になっていく。

　駆け引きなどない。

　本当にただそれだけのことだ。

203: ◆tF/D/g0jpg[saga]
2016/11/26(土) 01:32:48.65 ID:6VHVfebZo
　それを嫌っていたはずの自分が、だ。

　彼はそんな金剛に気が付き、救うために動いただけだ。

　それ以外に動く理由などない。

以下略

204: ◆tF/D/g0jpg[saga]
2016/11/26(土) 01:33:39.57 ID:6VHVfebZo
　　　　　　　　　　◇　◇　◇　◇　◇

　いつもなら金剛が座る食堂の定位置に瑞鶴がいた。

以下略

205: ◆tF/D/g0jpg[saga]
2016/11/26(土) 01:35:43.47 ID:6VHVfebZo
　大勢が歌う軍艦行進曲が聞こえたのだと言う。

　その声に従って進んだことで、瑞鶴は金剛を見つけた。

　もちろん、鳳翔や駆逐隊には聞こえていない。

以下略

206: ◆tF/D/g0jpg[saga]
2016/11/26(土) 01:36:31.85 ID:6VHVfebZo
　ええ、そうですね。とお茶を飲んで一息置く。

「でも、あの時聞こえたのが軍艦行進曲ならば、あなたが金剛に言った通りなのではないでしょうか。運命を共にした乗員たちが、もう一度そこで沈むことを認めたくないと、その強い思いが、きっと近くにいた瑞鶴にも聞こえたのでしょう」

　なるほどねと頷きながら、瑞鶴はさらにぬか漬けの大根を一枚かじる。

以下略

207: ◆tF/D/g0jpg[saga]
2016/11/26(土) 01:37:06.86 ID:6VHVfebZo
「潜水艦の巣ですか」

「ええ。でも彼らが眠っているのはそこだけではありません。この海には数え切れないほど、そんな場所があるはずです。戦争だけではなく、事故や災害、遭難、様々な理由で多くの船が沈んでいますから」

　だから海はすべて墓標のようなものだ。

以下略

208: ◆tF/D/g0jpg[saga]
2016/11/26(土) 01:37:48.79 ID:6VHVfebZo
　鳳翔の胸に一抹の寂しさを残して。

　それ以上に大きな心強さを感じさせて。　

　湯呑みの中に、ため息がまた一つ消えていく。

以下略

209: ◆tF/D/g0jpg[saga]
2016/11/26(土) 01:43:10.46 ID:6VHVfebZo
※長々とお付き合いいただきありがとうございました。

　ちなみにやらかしてしまいまして……
　最初に、これは海軍や鎮守府ができる前のお話ですって書くの忘れてしまいました。
　誠に申し訳ございません。

以下略

210:名無しNIPPER[sage]
2016/11/26(土) 09:51:33.20 ID:+RgHGeLN0
乙
よかった

211:名無しNIPPER[sage]
2016/11/30(水) 18:23:56.26 ID:1orgSHgno
乙ー

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