過去ログ - 唯「夢みる少女じゃいられない」
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13:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 18:35:44.24 ID:WwkYnpYs0
「集まるだけなら、次は年末?」
軟骨のからあげを頬張りつつ、わたしが尋ねる。

「その前に梓ちゃんの結婚式よ」
お銚子を傾けつつムギちゃんが答えると、
以下略



14:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 18:38:06.31 ID:WwkYnpYs0
「ハァァァ〜〜あずにゃんが結婚かぁ…わたしのあずにゃんが……」

「唯のじゃない、っての。しっかし最近、ウチの職場でも結婚ラッシュでさぁ…」

「りっちゃんとこも? わたしも先月三回も結婚式に出たからさ、財布カラッカラ…」
以下略



15:名無しNIPPER[sage]
2016/11/27(日) 18:38:14.76 ID:j1i+9VNXO
唯誕生日おめでとう


16:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 18:39:06.62 ID:WwkYnpYs0
「ならないならない! だって事実わたし達かわいいもーん。だから結婚してなくたって、まだまだ焦る時間じゃないっしょー。
 ほらー人生、長いんだから。それにけいおん部的にも独身勢が人数優勢! いえーい!」

わたしがムダに大きな声をあげてグラスを掲げると、ムギちゃんもそれに合わせてグラスを掲げた。
りっちゃんは顔をため息をついて呆れたように笑い、申し訳程度にグラスを掲げ、乾杯をした。
以下略



17:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 18:39:53.41 ID:WwkYnpYs0
わたし達の中で、一番はじめに結婚したのは澪ちゃんだった。
勤め先の銀行で、新入社員だった頃の教育係だった先輩と。
結婚式で流すため、わざわざ桜高の生徒会室を訪れて伝説のライブビデオを借り、編集した映像を披露宴で流したのはいい思い出。

そのあとの二次会で花嫁の鉄拳が、りっちゃんの頭上に炸裂にしたのは言うまでもない。


18:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 18:40:48.90 ID:WwkYnpYs0
結婚してからも五人で旅行に行った。
夏、高原、星がきれいだった。それが最後。


その旅行のあとすぐ、りっちゃんが転勤になり、年の瀬には澪ちゃんに赤ちゃんができた。
以下略



19:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 18:41:41.60 ID:WwkYnpYs0
「あのさ、唯」

本当は今回の東京行き、澪ちゃんあずにゃんにも声をかけていたんだけどね。
家庭の事情や仕事の都合ばっかりは、どうしようもない。どうしようもないけど……まぁ、いいか。

以下略



20:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 18:42:10.01 ID:WwkYnpYs0
「いま思ったんだけど」

「どうしたの唯ちゃん」

「わたし達、黒髪ストレートロングにしたら、結婚できちゃったりして」
以下略



21:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 18:42:41.88 ID:WwkYnpYs0
「ほらー。澪ちゃんあずにゃんにあってわたし達にないもの、って考えたらさ、ふと」

「そうでもないだろ、ほら。憂ちゃん」

「憂は特別だよー、憂だよ? 憂」
以下略



22:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 18:43:18.10 ID:WwkYnpYs0
「唯ちゃん。結婚や恋愛は見た目だけじゃないわ。澪ちゃんも梓ちゃんも中身が素敵なのよ。だから…」

空になったグラスの氷を鳴らしながら、ムギちゃんは生真面目に言う。

「それじゃ結婚できないわたしたちは、中身がくだらないってこと?」
以下略



23:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 18:43:45.17 ID:WwkYnpYs0
「そういうわけじゃ……」

「ごめんごめん、くだらない冗談だよ」

「そうそう。くだらない冗談。くだらないくだらない」
以下略



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