過去ログ - 唯「夢みる少女じゃいられない」
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59:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 19:23:51.44 ID:WwkYnpYs0
「唯ちゃん、起きてる?」

「うん、なんか目が冴えちゃって」

「そう…大丈夫?」
以下略



60:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 19:25:32.92 ID:WwkYnpYs0
鏡台の片隅には五人が写った高校時代の写真と並んで、りっちゃんとのツーショット写真が飾ってある。
浴衣姿で身を寄せ合って笑顔でピースサインを作る二人。花火大会かな。割と最近の写真っぽい。

「ムギちゃんはどうなの」

以下略



61:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 19:26:37.46 ID:WwkYnpYs0
世の中年男性のみなさん。
わたしに彼氏がいないと知って、目の色変えるのは勝手ですが、わたしにも選ぶ権利があります。
あとせめて自分の息がくさいことに気づいてください。芸能人じゃなくたって、歯は命。

世話焼きな中年女性のみなさん。
以下略



62:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 19:28:07.55 ID:WwkYnpYs0
「ああ、わかる。ほっといてほしいよね」

「別にいーじゃんねー、彼氏なんていなくったって。わたしの人生なんだから」

「そうね。結局、自分の人生の責任は、自分でとる他ないものね」
以下略



63:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 19:29:31.76 ID:WwkYnpYs0
「…ね、ムギちゃん。りっちゃんの相手。どんな人か知ってる?」

「職場の同期らしいよ。でも詳しいことはあんまり」

「イケメン?」
以下略



64:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 19:30:20.08 ID:WwkYnpYs0
「みんな結婚していっちゃうね。また集まるのが難しくなるね」

背中を向けたムギちゃんが呟く。
さみしい。正直、すっごくさみしい。昔はあんなにそばにいたのに。いつでもいっしょだったのに。
大人になれば、そんなものよりもっと大事なものができるわけ? 友達、ってそんなもの? ちがうよ、そうじゃないって思いたい。
以下略



65:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 19:30:58.56 ID:WwkYnpYs0
昨日と同じ今日、今日とよく似た明日。それが続くと、なんとなく思っていて気付けばY字路。
目の前に看板。右行く?左行く? AorB?
いつまでもみんないっしょに進めない。さて、あなたはどちらを進みますか?

わたしはどっちに進めばいいんだろ。そもそも選択肢自体あったのか。
以下略



66:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 19:32:01.12 ID:WwkYnpYs0
「売れ残っちゃったね、わたし達」

背中を向けたムギちゃんに、わたしは話しかけ続けた。

「ま、残りものには福があるっていうし!」
以下略



67:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 19:42:31.30 ID:WwkYnpYs0
「今までだってロクな男に出会わなかっただけだからね、まだまだこれから…」

わたしだって“ロクな女”じゃないかもしれませんが。

「そうね。出会いなんて突然なんだもん」
以下略



68:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 19:43:48.14 ID:WwkYnpYs0
「結婚はね、たぶんそのうちするよ。でも恋愛と結婚は別」

「じゃあちがう人と結婚する、ってこと?」

「親を心配させたくないしね」
以下略



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