84:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/27(日) 20:00:51.29 ID:WwkYnpYs0
「…出ると思わなかった」
「電話かけといてそれ? 唯こそこんな時間になにしてんの、つーか、なんか息荒くね?」
「…………眠れなくて」
「…そっか。わたしも」
「…何の用?」
「アホ。それはこっちのセリフ」
りっちゃんは呆れたような声を出して、笑った。
わたしも笑った。
情けない。膝がガクガクで、立っていられない。
アスファルトの上にペタンと座り込む。
心臓がバクバクと音を鳴らしてる。喉が渇く。声が震える。
わたし、こんなにヘタレだったっけ? 呆れるくらい臆病だ。
大きく息を吸って…吐く。
「聞きたいことがあるの」
「…なんだよ」
「どうして……」
「どうして?」
うだうだ考え続けたあげくにようやく電話をかけて、りっちゃんは出てくれたというのに、
電池残量は残りわずかだというのに、なにも言葉がでてこない。
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