9: ◆6QdCQg5S.DlH[saga sage]
2016/11/27(日) 22:20:37.60 ID:h2LPpq420
「はぁ……」
もうひとつため息がこぼれます。
もしも私を取り巻く物語がご都合展開に溢れた単純なシナリオだったなら、こんなにも悩むことは無かったんでしょうか。
好きと好きを伝え合って、今頃は……。
「……」
……ふと、視界にプロデューサーさんの手が目に入りました。
私のものとは違ってゴツッとした頼りがいのある手が、力なく置かれています。
私はそれを見て……一度視界から外して、入れて、外して、入れて。
「……プロデューサーさん」
その手を握りました。
どくんどくん、と刻むように脈が響きます。
私のものと絶妙にタイミングのずれた脈が、どこか心地よく感じます。
そのまま溶け合って、ひとつになるような……。
「……」
とくん、どくん。
どくん、とくん。
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