過去ログ - 祥鳳「剣崎さん!」 剣崎一真「全ての人と艦娘を守る、それが俺の仕事だ!」
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9: ◆li7/Wegg1c[saga]
2016/11/28(月) 16:06:31.58 ID:Hsa8pKZ70



「さあ、その深海棲艦をこっちに渡してもらえる?」

「あ、あぁぁ……」

祥鳳は怯えきって座り込んでしまった。その目には涙と仲間に狙われる恐怖が浮かんでいた。

愛する者に恐れを抱き、剣を向けられる。

そのさまは、嘗て相川始が暴走して天音を襲いかけた時の記憶を剣崎に思い起こさせた。

剣崎にとって、それは苦い記憶であった。

なぜ、心優しい者同士が争わねばならないんだ? こんな理不尽なことがあっていいのか?

いや、絶対にあってはならない。剣崎には、その想いを抑えきれなかった。

「よせ! 彼女を撃つなら、俺を撃て!」

剣崎は前に飛び出し、祥鳳の前に仁王立ちになって立ちはだかった。

「どいて! その深海棲艦、倒せないじゃない!」

瑞鳳が怒鳴るが剣崎は怯まない。

「よせ剣崎! 今はこの場を退き、アマダムを探し出して倒すことを優先するんだ!」

「ごめん。橘さん、晴人」

剣崎は心からすまなそうに詫びた。

「でもやっぱり、俺には見過ごせない! こんな、仲間同士で争うところなんて!」

そう言って、剣崎はその場を動かなかった。

「……相変わらずだな、剣崎」

橘は苦笑した。

そうだ。これこそが剣崎一真だ。たとえ自分の体がぼろぼろになってでも、全ての人を守りぬくため戦う。

それがこの男だ。

晴人も何も言わず、黙ってその場を見つめた。彼も口には出さなかったが、剣崎と同じ思いであった。

彼女達の心を救うことこそ、魔法使いの、そして仮面ライダーの在り方なのだ。



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