80:名無しNIPPER[saga]
2016/12/09(金) 20:08:09.03 ID:a5TrzS6l0
それとも、私の変装云々はただの口実で……実は、春菜さんと……?
いいえ……そんな事、考えたくもありません。Sさんが私以外の人に好意を抱いているだなんて……知りたくも無いのです。
「……? 鷺沢さん、大丈夫でしょうか? 少し……顔色が悪い様な……」
いつもの様に私の変化に感付き、そう声を掛けるSさん。けど……それは本心からの言葉なのでしょうか?
本当は……苦しんでいる私の姿を見て、愉しんでいるのでは……? あなたの言葉は今の私にとって、そんな風にも聞こえてしまうのです。
「いえ……何でも、ありません。どうか、お構いなく」
とりあえず私は……そう言って問題は無いのだと告げました。Sさんはそれで大丈夫だと判断したのか、これ以上追及はしませんでした。
そして打ち合わせは継続されたのですが……私の脳内は色々な事が渦を巻いていて、話した内容はとても入ってはきませんでした。
聞きたかった事も話を振れずに、この日はただただ無駄に終わっただけの一日となったのです。
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