過去ログ - 喜多見柚「ナイショのお願いゴト」
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2: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/12/02(金) 12:33:04.48 ID:DTT4zndz0
「ね、Pサン。アタシの誕生日のお願いゴト聞いてくれる?」

Pサンが持ってきた誕生日プレゼントはひとつだけお願いを聞くってものだった。

もちろん俺にできる範囲でだけど……なんて言われちゃったけどね。

アタシそんな無茶なお願いする子に見えたのかな?

うーん……ま、いっか。

「……そういえば今は二人きりだな」

「うん! 二人きりのときに教えてあげるって言ったから、今教えてあげる!」

Pサンにお願いをひとつ聞くって言われた時から答えは決まってたんだけど……それを言うにはちょっと勇気が必要だったの。

恥ずかしがり屋サンの答えだから、でたくないーって心の底にずっと引っ付いてるんだー。

「すぅ……はぁ……」

だから一回深呼吸……こうして心を落ち着けたら、すっと言葉が出て――

「えっとね、Pサン」

――こない。

だって恥ずかしいんだもん……こんな気持ち笑われちゃうかも。

でもでも、せっかくの機会なんだから……伝えなきゃ……うん!

「柚のお願いゴトは――」

胸がドキドキしてる、いつもライブ前に感じるものとは別の。

ワクワクーってカンジじゃないの、ドキドキしてるの……うへー。

続く言葉を言っちゃったら心臓が胸から出てきちゃうじゃないかってくらい、ドッキドキ!

でも、続けるよっ。

どんなに恥ずかしくても……怖くても、続けるよっ。

「――Pサンにずっとプロデュースしてもらうコト!」


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