過去ログ - 十時愛梨「ずっと好き。ずうっと大好き」
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3:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/02(金) 21:40:50.62 ID:Wquvv3320
 それは、何もかもぜんぶが素晴らしいわけじゃありません。――素晴らしくても、素晴らしすぎて、ただ単に素晴らしいだけじゃありません。

 悪いところもあります。欠点。それも、すっごく重大な欠点。

 貴方にも悪いところ。

 私を、こうまで不安にさせてしまうこと。

 不安を抱いて貴方へ寄り掛かる私を優しく抱き止め受け入れて、そうして癒して。

 でもそれと一緒に不安も、どうしようもない不安も私へ贈る。

 重なる度、それまでのどんなものよりも大きくて温かい幸せをくれる貴方。

 でもそれと一緒にそれまでのどんなものよりも大きくて冷たい不安も貴方は私に届けて渡す。

 私の不安は、貴方がくれるこの幸せを知ってしまったが為のもの。この温かさを、心地よさを、愛おしい幸せを失うことになる未来がいつかくるんじゃないか、っていうものだから。

 不安がる私を、それまでのどんな何よりも素敵な幸せで癒してくれて。でも、だから、それだから、私はその度それまでのどんないつのそれよりも大きな不安に包まれる。

 寂しくなる。

 一人、何も解消されるわけじゃないのに延々と、貴方の名前を呟いてしまう。

 悲しくなる。

 一人、もしこのかけがえのない大切な幸せを失ってしまうことになったなら、そんな未来を思い描いて喉を詰まらせてしまう。

 苦しくなる。

 一人、楽になるどころかどんどんだんだん苦しさを募らせるだけなのに、それでもぎゅうっと枕を強く抱き締めて、閉じた瞼の中へ貴方を夢見ることをやめられなくなる。

 そんな、どうしようもなくどうにもならない駄目な姿になってしまうくらい、私は、もう、ずっとずっと不安なんです。


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