14: ◆GWARj2QOL2[saga]
2016/12/05(月) 21:09:58.16 ID:XfSadNeEO
「へー…じゃ、その…つまりだ。この世界の…事?は知らないってこと…か?」
「…はい。…多分…」
カズマとの道中、自身の生い立ちや、346プロダクションでの話を、端的にではあるが彼に話してはみた。
しかしやはりというべきか、彼は首を傾げて分からないといった動作を取った。
ただ興味が無いだけなのかもしれない。
それだけならば、どれだけ有難かったか。
「テレビって何だ?ライブって…」
「…あ、あはは…」
日本語も通じる。
顔も日系。
しかし、卯月が過ごした日本は、彼には一切通用しない。
つまり、そういうことだ。
「…」
「…あー…まあ、なんだ。元気出せよ。きっと元に戻れるって!」
「…」
元に戻る。
何をどうすれば、元に戻る事が出来るのか。
17歳の少女には、あまりにも酷な話かもしれない。
「もしかしたらさ、村の連中が知ってるかもしれねえだろ?聞いてみようぜ!」
カズマに元気付けられながら、卯月は彼の住む村へと遅い足取りで向かっていった。
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