156: ◆GWARj2QOL2[saga]
2016/12/23(金) 23:32:33.08 ID:98IHJeJGO
…。
「…」
少女は、目を覚ました。
「…」
そこは、何処かも分からない、平地。
「…ここ…どこ…?」
図らずも、デジャヴとなったその台詞。
その時、彼女は全てを思い出した。
「…あ…」
自分に起きた出来事。
自分が起こした、惨劇。
仲間との、別れ。
「…みんな…」
急いで、起き上がる。
冷静になっていないからか、辺りを見渡す余裕さえ今の彼女には無い。
焼け焦げた、草むら。
何者かの、靴跡。
周りにこびりついた、黒い液体。
彼女の足元に落ちていた、一枚の紙。
恐らく、眠りについていた間に何があったのかを事細かに説明しても、今の彼女には理解出来ないだろう。
そして、その原因を作った者は、既に何処かへと消え去った。
ある目的を、果たす為に。
全てを失くし、忘れても。
例え、もう元に戻れずとも。
皆の「笑顔」を、守る為。
その男は、ただそれだけの為に歩き続ける。
その先にあるのが、究極の闇であったとしても。
…。
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