過去ログ - 卯月「…ここ…どこ…?」
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21: ◆GWARj2QOL2[saga]
2016/12/05(月) 21:15:39.11 ID:XfSadNeEO
「…お腹空いたなぁ…」

一人でいるからか、マイナスな気分に陥り、下を向く。

「…はぁ…」

今度は短く、しかし深い溜息をつく。

今の自分の格好を再確認したからか。

「…」

普段からジャージで寝ている為、そこまで恥ずかしくはない。

だが、着の身着のままの姿で来たようなので、靴が無い。

今この瞬間だが、外国の人間の習慣を羨ましく感じた。

「…」

汚れた足の裏を払い、何か代わりがないものか周囲を見渡す。

「…ん?」

すると、妙なものを見つけた。

「…あれって…足跡…」

それがただの足跡ならば、特に気にはしなかったが。

「…裸足?」

それは自分と同じく、裸足の足跡。

もしかしたら、自分と同じ境遇の人間がいるのかもしれない。

ただ、問題はそれだけではなかった。

「…え?…これって……血…?」

足跡に続いて、点々と滴る、血と思しき液体。

正直、この先を行くのは中々怖い。

「…」

しかし、何かがあるのかもしれないと恐る恐る進んでいく。

「・・・え?」

そこには。

「・・・嘘・・・でしょ・・・?」

16の女子高生が目にするには、あまりにも早過ぎた光景。

「・・・しまむー・・・?」

自身と一心同体とも言える、親友が。

「…」

一人の血塗れの少年を抱え、虚ろげに座り込んでいたのだ。

序章 終


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