34: ◆GWARj2QOL2[saga]
2016/12/07(水) 22:43:23.36 ID:+F7bQ51XO
…。
「…」
カズマに連れられ、寝床につき、どれくらい経ったのか。
それは分からないが、周囲が静かなことから恐らく皆も寝付いたのかもしれない。
あれだけ楽しんでいたのだから、余程長い間起きていたのだろう。
つまり、自分も随分寝ていたのかもしれない。
「…」
目を開けると、周囲は暗く、夜の月よ光が窓枠の隙間から差し込む。
光が埃を照らし、分かりやすい。
「…」
周囲が、暗い。
何故、暗いのか。
卯月は、ここに来て言われたことを思い出す。
…。
『アイツらは火を嫌うんだ。だから村の周りには絶えず火がくべてあるのさ』
…。
絶えずくべられる火の光が、無い。
「…!!?」
急いで起き上がる。
頭が、情報を集めようと一瞬でフル稼働する。
すると、聞こえてくる何かの、声。
微かだが、誰かが何かを呟いている。
それは楽しみや、嬉しさからくるものではない。
「…皆さん…?」
扉に手を掛ける。
しかし、開かない。
開かないというよりは、向こう側から何かで押さえられており、それが邪魔をしている感じだろうか。
「…!」
普段の彼女ならば、両手を使っても1ミリも動かないだろうが。
ほんの少し力をいれただけで、その扉は粉々に吹き飛んだ。
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